今回は三味線とは関係無い話・・・でも・・・関係あるのかな?
今はほとんどバイクには乗ってませんが、昔からバイクは好きでね。高校卒業して浪人中に原付の免許を取って、中古のスクーターを買いました。3万円だったと思いますが、ホンダの「イブ」ってやつ。おばちゃんが乗るようなスクーターでした(世のおばちゃん方に怒られるわ)。パワーは無いしウインカーを出すと、ピーピーピーって音が出るんだよ。交差点で曲がるたびに少し恥ずかしかったわ。でも受験勉強に疲れた時とか、このスクーターで近所の林道とか走って遊んでました。
一年浪人で何とか大学に合格しまして、バイトして念願の250ccバイクを買いました。学生時代のこんな写真が出てきました、1992年くらいかな?これです、中古で買ったホンダXL250パリダカ。ギターを始めたのもこの頃かな・・・

1982年のパリダカで優勝したホンダのXR500改のレプリカモデル。21リッターのビックタンク、今では考えられない前後ドラムブレーキ。正立フロントフォークのインナーチューブ径35mm、細っそ!ちょっとコケたら、ヨレるの。それを蹴って直すの。なんせ凸凹道を走るのが好きだったんで、舗装してない道を見つけたらとりあえず入って行ってましたね。今はもうほとんど舗装されてるだろうけど、当時は和泉葛城山近辺の林道をよく走ってました。四国の剣山スーパー林道往復一気走りなんかもしましたで。
同時に機械好きでもあるので、すぐ分解したくなるのね、中はどうなってるのかな?って。タイヤ交換なんかは勿論の事、このバイクではシリンダーヘッドまでは開けましたかね。特に必要もないのにバルブの擦り合わせをしてみたりと・・・このバイクでいろいろ遊びました。
大学を卒業して、その時点で既に音楽で生きていこうと無謀な事を真剣に考えていたので、就職はせずバイトで収入を得る事にしました。工場勤務がほとんどでした。そして最初に買ったのがヤマハのアコースティックギター。ヤマハはバイクも作ってるけど、なぜかヤマハのバイクは一度も乗ったことがない、べつに嫌いな訳ではないんですが。ほいでギターの次に買ったのが新車のホンダCRM250AR、これ今はなき2スト。

旧車XL250パリダカからいきなり当時最新のマシンに乗り換えて、しかも2ストなんでパワーがあるし軽いし速い!走るのがメチャ面白い!ある時、調子に乗って山道を攻めていたら、舗装路でしたがカーブで自爆、大いに転がって足を怪我しました。痛いわぁ~と思いながら何とか帰って、次の日病院に行くと骨にヒビが入っていたようで即ギブス巻かれました。で、バイトを一ヶ月休み・・・なんて事もありました。
そうこうしてるうちに、音楽の方では三味線をいう楽器にたどり着きました。これに懸けようと思ったのですが、やはり収入源は当面の間必要です。どうせなら自分の好きな事で収入を得れないかなと考え、バイクを使った配達の仕事を見つけました。いわゆる「バイク便」ってやつです。
バイクを走らせる事とメカに関しては自信があったんですが、実際に配達の仕事としてやってみると、特に大阪市内など道をわかってないと全然走れんのです。ましてや殆どが急ぎの荷物ですので、道に迷ってるようでは全然駄目なんです。でもわかんねえから迷って時間かかるんです。忙しい時は次から次へと仕事が入ってきてもうアップアップでした。そんな時でもベテランの人はバンバン仕事こなしていくのね。いやあ、この人らすんげえなあ、って思ったし自分も出来るようにならなきゃなぁって思いましたよ。そんな感じで最初の半年~一年くらいは苦戦しました。徐々に道も覚えてそこそこ仕事もこなせるようになりましたが、日々勉強、何でもそうですよね。だんだんとプロ意識ってのもめばえてきましたし。
バイク便の一般的なイメージは「危ない、急いでるからスピード出すし」みたいな感じじゃないかな?確かに僕も最初の頃はスピード出しましたし危ない運転もしてましたわ。それって、わかってない素人だからなんだな。サーキットでレースしてるんじゃないですからね、あくまで一般道を走るんだから、違反せず事故せず、いかにスムーズに安全に確実に荷物を届けるかが全てですんでね。街中走るのって信号に支配されてるんですよ。いくらスピード出しったって次の信号にはひっかかる、とか・・・だいたいの信号のタイミングとかわかってくるんですよ。プロはそんなのあたりまえなんです。スピード出しても出さなくても時間が変わらないなら、出さない方がいいじゃん。
スピードに関して、大事だなと思う事は・・・これはプロアマ関係なく・・・自分の能力をよくわきまえるって事だと思います。自分の運転能力、とっさの時でも自分の思うようにコントロール出来るスピードはどれくらいなのか、を理解しとくべし。それって実は大したスピードじゃないんだよ。その辺をわからないで、ついついオーバースピードになってしまいがちではないでしょうかね?だからもしもの時に大きな事故になっちゃう。もっとも「もしもの時」なんてあってはいけないのだ。そのためには運転中の情報量ですね。自分の周り360度、近くから遠くまで状況を常に見渡せているかですよ。当然スピードが遅い方が情報量は多く取れます。 とはいうものの正直僕も軽い接触事故、当てたり当てられたりは何度かやってしまいましたが。自分の能力を超えた運転はしちゃ駄目だよ。
二十歳になって酒を飲み始めて自分がどれくらい酒飲めるのかわからないで、でも飲め!飲め!で勢いで飲んじゃって、ゲロゲロになって・・・みたいな経験はございませんか?それと似てるね。ある程度経験を積んで自分の限界がわかれば、そんなことにはならないのだ。
あと、何の仕事にでも言える事だと思いますが、ある時100点満点とった、けど次は50点だったっていうのは、プロじゃないですよ。人間だから波はあるですけど、出来るだけその波の振幅を少なくする事。例えば、70点でもいいからそれ前後を常にキープ出来るのがプロ。このようなニュアンスの事を入社時に部長から言われました。世話になってる三味線屋さんの先代も同じような事を言われてましたね。その通りだと思います。で、70点キープ出来るようになったらそれでいいかっていうと、それでいいわと思った人はそれまで。そんでなく、いや次は80点キープ出来るようになろうと努力する事が大事。そして常に100点満点に近い所をキープ出来るのが超一流のプロなんじゃないでしょうか。
と、まとまりもなく思った事をダラダラと書いてしまいましたが、結局バイク便の仕事は10年ほどやりました。その間いろいろ勉強させてもらえたので、今でも感謝しております。
仕事では3台のバイクを使いました。最初はCRM250ARで始めて、次に中古のスズキのジェベル250、最後は新車でホンダのXR400モタード。3台共に全て走行距離20万kmオーバーです。忙しい時なんか年間7万kmくらい走ってましたからね。
そんなわけで次回は、バイクのいろんな所が壊れた話をしましょうかな。